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1月の振り返り。

1月3日からコアケースコンペのため学校が始まるというUNC。どこのMBAプルグラムよりも早いスタートを切った。
Mod3からはいよいよelectiveのコースも始まり、自分の進むべき道の模索が始まる。始まってみて感じたのは、もっとも過酷と言われるMod2より楽になったという感覚が全く無いこと。実際、Mod2の時ですら夜中の2時まで学校に残って課題をこなしたことは無かった。追い込まれないと中々重い腰を上げない自分の性格を考えると、逆にハードスケジュールで良かったのかも知れないが。。。
ただ、受動的なこの性格は本当に治さないといけないと思う。追い込まれたからやるのではなく、やるべきことはどんどん前倒しにこなし、やるべきことを自ら探すというスタイルを体に染み付けないといつまでたってもリーダーになんかなれない。東洋新聞に掲載されていたTuckのShimizu Marikoさんの記事にもあったが、自分の目指している道に近いロールモデルを探すのではなく、前例が無くても自分自身がロールモデルになるという気持てで突き進む必要があると思う。その強いハートが自分をリーダーに育てていく。
1月はEli Lillyの内定者研修でインディアナポリスの本社に足を運ぶ機会があった。そこでは、Kellogg, UCLA, UC Berkeley, Warton, Tuck, Duke, Tepper, Manchesterなど世界の名立たるMBAトップスクールの内定者メンバーと交流する機会があり刺激をもらった。それ以外の点で言うと、淡々と学校で時間を過ごしたという印象が強い。Electiveが増えてため新たなグループメンバーとチームを組む機会がすごく増え、良い経験になっているが、改めて英語力の無さ、financeの知識不足、そしてexcel、wordを使いこなせない自分のショボサを感じた。誰かが言っていたが、MBAは自分の未熟さを改めて突きつけられるところだと思う。この悔しさを逆にモチベーションに変えて2月を過ごす!

1. 使える英語力
現在はFinanceでアメリカ人、台湾人、インド人と組み、Consultingでアメリカ人、2人のインド人と組み、Managerial Accountingでメキシコ人、アメリカ人、日本人と組んでいる。こう見ると本当にdiversityに富んだ恵まれた環境にいるなと感じる。ただ、ミーティングの時にもっと発言をしなくちゃいけないと強く感じているのもまた事実。チームの中で自分の英語力が一番低いのは確かだが、それに怯えて発言しないのでは、いつまでたっても成長は無い。事前に予習をすることで、発言回数も増やせるし、チームを引っ張って行く事も出来る。
2. リーダーシップ
チーム課題が以前にも増して増えたが、まだまだ受身になっている。一つ予習して行くということが殻を破る秘訣なのかもしれない。しかし、Tetsuの行動力は本当に凄いと思う。Japan Trekの企画を積極的に行い、“発信”することで周りを巻き込んでいく。周りに流されないあの行動力こそがリーダーシップなんだと思う。チーム課題をこなす時のリーダーシップとは異なるが、様々な場面で周りを引っ張っていく力を身につけて行く必要がある。
昨日、Leadership Pointを稼ぐためだけに取ったManagerial Simulationが予想以上に価値あるものだった。2時間のプログラムで、初めの45分間でケースを読み、その後ケースに登場する2人のキーパーソンと約30分ずつのミーティングをこなす。2回のミーティングはDVD録画されており、後日フィードバックと共にDVDが貰えるとのこと。ケースの内容は、小規模でカスタマイズ家具の販売をしている企業Aが、大手家具メーカー企業Bに買収されるというもの。企業文化がまったく異なる二つの企業で、sell sideの企業Aはcustomer satisfactionに重きを置き、顧客の要望に合わせてオーダーメイドの家具を販売してきた。一方buy sideの大手家具メーカー企業Bはstandardizedされた家具を大量販売することで大きな利益を稼いできた。主人公は買収される側のMarketing Managerで自分がその役を演じるのことになるのだが、2回のミーティングでは、まずbuy sideのMarketing Directorで自分の上司になる女性Xと面談し、続いてsell sideで自身の直属の部下である優秀なsalesの女性Yと面談する。customer satisfactionを第一に考えてきた企業Aの利益率は10%あまりと企業Bの15%を下回る数字だった。一回目のXとのミーティングでは1年以内に15%まで利益率をあげないと企業A出身の職員のリストラも吝かではないと宣告される。実際、企業Bは過去にも複数回のM&Aを行っており、買収した企業の人員削減を行った過去がある。またXは、Yの様な優秀な人材は絶対に辞めさせるなとの指示を出す。その後、Yとの面談では部屋に入ってくると同時に、会社を辞めようと思うと告げられる。Yは顧客第一主義である企業Aの文化に共感し、精一杯働いてきたが、Bの企業文化は自分には合わないと言う。板挟みになった状況でnegotiationをするのは本当に臨場感がり、勉強になった。英語での交渉力を高めることもleadership skillの向上には欠かせないと改めて感じた。
3. 自信
根拠の無い自信を持つことも大切だが、自信を持つためにはその裏づけとなる努力が必要だと感じる月だった。プレゼンのクラスではMcDonaldのAnnual Reportに関するプレゼンをしたが、練習しまくったので、自信を持って発表出来た。逆に、エクセルの勉強は、忙しい日々に終われ、一日10ページと自分に課した課題を途中からこなす事ができず、エクセルがやばいやばいと自信を無くす場面もあった。自分が持っていないスキルは身につける努力をしなければいつまでたっても周りには追いつけず出来ないまま。やることはやって、その上で根拠の無い自信も持つ。それが大切なんだと思う。
4. インターンシップ
今月はリリーの本社訪問があった。Tetsuはリリーのアメリカ本社でインターンをさせてくれと交渉しているとのこと。せっかくやるんだから、本気で内定を取りに行くつもりで全力で取り組もうと改めて決心した。
5. スピード
永遠の課題。復習する時も、宿題をやる時も、もっと集中して時間を定め目標の時間以内に終わらせるんだという意識を持つことが大切だと感じた。勉強中はダラダラしない。課題に取り組む時は、1時間ガチで集中し、その後休憩し、また集中というリズムを作り、勉強中に他の事に意識が行くことを無くす。ダッシュで終わらせるスタイルで行く。
6. エクセル
一日10ページをこなせなかった自分が情けない。今月はかならずやる!!そしてエクセルを極めてやる!
7. 読書
本はなかなか読めなかったが、時事ニュースに触れる機会は大幅に増えた。意識が行動を変え、行動が習慣を変え、習慣が人格を変え、人格が運命を変える。運命を変えてやろう!

何はともあれ、勝負の年の12分の1が過ぎた。思うところはいろいろあるが、自分に課した課題を地道にこなす“持久力”が必要だと思う。高いモチベーションを持ち続け、1日1日の積み重ねを大事にする。意識が行動を変える!2月もキツイが楽しんでいこう!
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Mod 2 Operations (オペレーション)

Professor: Wendell Gilland

組織をいかに効率的に回していくかということは、どの企業のマネージャーも抱える悩みである。しかし、capacity utilization(稼働率)だけに目を向けてcustomer serviceなどその他の重要なcriteriaを排除することは、かならずしも組織が目指すgoalに向かっているとは言えない。このオペレーションのクラスでは、holding cost(在庫保管費用)とordering cost(発注費用)の和の最小値を求めるEOQ Model(経済発注モデル)や、正確な需要が定かで無く新聞の様に時間の経過と共に価値が大幅に劣化する商品の最適な在庫数量を求めるNewsvendor modelなどの様々なframeworkを学び、それぞれのpros/consを理解することで、目的達成への分析ツール、代替的アプローチの引き出しを増やすことが出来た。Prof. GillandはundergraduateでHarvard、MBA並びにPhDでStanfordを出ており、まさにUNC’s facultyの質の高さを象徴する様な人物である。名高い教授陣に限らず、UNCのコアクラスは、他の科目で取り扱ったケースの内容を、別の科目で再度違った視点から取り組んでみたりと、プログラム全体として計算し尽くされており、極めて質の高いものだ言える。授業の進行と平行する形で、少人数グループで行う約1ヶ月のシュミレーション課題が与えられるのもこのオペレーションのクラスの特徴だろう。この課題では、工場の稼働率を下げリードタイムを減らすために機械を追加で購入してみたり、EOQ modelで弾き出した数字を元に、materialの発注数量を増やしてみたりと、自身で四苦八苦しながら疑似体験することで、新たな発見があったりもした。また、もちろんオペレーションのクラスではトヨタのケースも取り扱った。トヨタ生産方式の2本柱(ジャストインタイム、自働化)とそれを成り立たせるツール(カンバン、アンドン etc.)への学びを通じて、「異常発生時には即座にラインを止めてでも、現地現物で問題解決・改善することが、結果として長期的視野での成功を生む」というトヨタの哲学を理解することが出来た。幸運にも、同期の中にトヨタからの社費派遣の日本人がいたため、彼のリードの元教授と交渉し、日本人でToyota Production Systemに関するプレゼンをし、日本のプレゼンスをアピールする絶好の機会ともなった。

Mod 2 Macroeconomics (マクロ経済学)

Professor: Mariano M. Croce

マクロ経済の基礎的なコアクラス。GDPとは何かから始まり、recession, expansion, depressionがどのようにして起こるかなどを講義形式で学んだ。授業の後半では、金融政策や財政政策などについてリーマンショック以降、FRBの行った実例等も絡めて検証していった。リーマンショックの様にマーケットに大きな衝撃を与える出来事が起きた時は、短期金利を0%まで引き下げるだけでは景気回復に十分な刺激策とは言えず、金融政策の効力に限界があることを示している。(Liquidity trap: 流動性の罠)そこで、FRBはQuantitative Easing (QE: 量的緩和) を行い、市場に大量の資金を流すことでマーケットの安定を図る。QEを通して市場をドルでじゃぶじゃぶにすることは、投資家心理にもプラスの影響があると言われている。しかし、マーケットや新興国に流れ込んだこれらの資金が、新興国のインフレやバブルを生んでいるとも言われており、賛否両論分かれるところである。こう言ったトピックは、まさに自分が営業時代にお客さんに話していたことなのですっと入ってきた。内容は比較的basicなものだったが、教授のMaxが本当に陽気なイタリア人で生徒を引き付けるのがとても上手だった。MaxはFRB、ECBでの勤務経験がある兵。それだけの経歴の持ち主である教授から、改めて経済に関する知識の基礎固めをしてもらえたのは大きい。尚、他のクラス同様このクラスでもチームプロジェクトがあり、国を一つ選んで、投資対象として適しているかどうかを検証し最後の授業でプレゼンをした。チームメンバーの意向もありクロアチアを選んだが、データ分析だけでなく、どの様に情報収集し、どのリソースを元に投資判断をするかも含めて勉強になった。

Mod 2 Business Strategy (企業戦略論)

Professor: Christopher Bingham

この授業では、SWOT分析やFive Force分析、VRIN frameworkなど戦略論の基礎的なtheoryを学ぶと共に、実際に企業のexecutivesがマーケットシェアを伸ばし競合他社に打ち勝つために取ってきた企業戦略をケースを通して学んだ。Mod1ではquantitativeな授業が多かったのに対し、Mod2ではreadingとwritingの量が莫大に増えた。Strategyの授業はまさにその象徴の様なもので、13本のケースとその内容に関連するHarvard Business Reviewの記事を浴びる様に読むこととなった。そして、クラスルームではChrisの舵取りの元、debate basedで授業が行われた。MBA、PhDをStanfordで取り、キャリアをMcKinsey、Deloitteなどのコンサルティング業界で歩んできたChrisのリードは絶妙で、授業の内容もさることながら、新たなリーダーシップスタイルを体感することが出来、大きな収穫だった。ケースの中身は、Apple、Wal-Mart、Eli Lillyなどアメリカの企業が多くを占める中、日本企業のケースも2本あり、日本人だからという理由でcold callも頂いた。日本企業のケースを紹介すると、まず一本目がビデオゲーム業界でのSonyの事例。正確に言うと、今まで若年層や“geeks (オタク)”をターゲットとしていたビデオゲーム業界だったが、任天堂がWiiを発売し大ヒットしたことで、より幅広い顧客層がターゲットとなり得る状況へとマーケット環境が変化した。それに対して前覇者Sonyの戦略を分析するというもの。SonyのPlayStation3やMicrosoftのXbox360がグラフィックなどの点でハイクオリティを追求し続けてきたのに対し、任天堂のWiiは決して技術力で優れていた分けではない。自己の強み・弱みを分析し、マーケットを違う角度から見つめることにより新たな風穴を開けることに成功したというケース。2本目はトヨタのPriusに関するもの。時は、1995年6月に遡り、トヨタが初代Priusの発売を控えて、奥田前社長が直面していたジレンマについて。新興国の急成長に伴い、車の需要がエマージングマーケットを中心に増加することで環境保護という観点から自動車業界への風当たりは厳しくなっていた。同時に、ガソリン価格の高騰も重なり、各国政府のcar makerに対する燃費の改善要求は増していた。そういった外部環境の変化に伴い、一刻も早くハイブリッド車Priusを発売したい奥田前社長(98年発売を目標、可能ならば97年の12月に発売したいという構想)だったが、当時まだPriusは技術的課題を抱えている段階で、エンジニア側は99年の発売を要望していた。first moverの利を活かすために販売を前倒しにするか、あるいは販売を延期するのか。内外部環境を分析し、最適と思われる戦略を構築する。理論と実践の両輪を学ぶことが出来る貴重なクラスだった。

Mod 2 Marketing Core Concepts and Tools (マーケティング)

Professors: Dinner/Balasubramanian

マーケティングのtheoryやframeworkを学ぶと同時に、莫大な量の具体例を元に、いかにそれらを実際のビジネスにapplyしていくかという点に重きを置いた授業。コース全体の前半部分はスペインのIE Business Schoolで教授をしていたIsaacが、後半部分はKenan-Flagler Business SchoolのAssociate Deanであり、看板教授のDr. Bが指揮を取るという形で授業が進められた。Marketing strategyのbig pictureとしては、まず3Cs (Company, Customer, Competitor) を分析し、内外部の環境を理解するところから入り、次にcompetitive advantage(競争優位)を持つためにSTP (Segmentation, Targeting, Positioning) 分析をして、最後に初めて4Ps (Product, Price, Place, Promotion) 分析を行い、具体的なアクションに移すというものであった。3Cs, STP, 4Psを細かく学んでいく中で、それぞれのfactorを理解するために多くの具体例や、ケースに触れることになった。PricingについてDupontのケースを元に、まったく市場に出回っていないような新しいカテゴリーの商品に対して値段を付ける際、supplier目線で、コストがいくらかかるのでそのコストに利益を上積みして値段を付けるというcost based pricingがいかに誤りかというDr. Bの講義は非常に印象深く、cost basedではなく、その新商品がどれだけ顧客に利益を齎すかという観点からPricingをするvalue based approachは、自分にとってはとても新鮮で学びがあった。また、final examでは、Tesla Motorsの新製品であるTesla Sのマーケティングがテーマとなった。支店での営業時代、Teslaのナスダック上場と合わせてお客さんにTesla株を推奨したことがあり、今回はTeslaの個別製品のマーケティング案作成ということで感慨深いものがあった。

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